お知らせ・活動報告
JOIAからのお知らせ・活動報告
関西支部例会報告(2015年4月)
開催日:2015年4月25日(土)
<兵庫県丹波の里「魚住農園」訪問とタケノコ掘り体験>
本日の例会は、関西支部のメンバー、魚住隆太氏が仕事のかたわら週のうち4、5日は通っておられるというログハウスを訪問。200坪の田・畑を見学のあと、タケノコ掘りも体験するという盛りだくさんの内容で、昼食は鹿料理を予約してもらっています。願ってもない爽やかな晴天に恵まれ、舞鶴自動車道春日インター近くの道の駅「丹波おばあちゃんの里」で参加者6名が落ち合いました。
さっそく案内してもらったログハウスの周りには、フキ、アスパラガス、ハーブ、ブルーベリーなどなど所狭しと植えられ、とてもよく手入れをされていると感じました。そして、ダンボールで囲んで籾殻を入れ陽が当たらないようにしてあるウドを、今日はみんなで取り出そうと言ってもらい、高さ80センチほどの囲いの中の籾をすくい出すと、真っ白い瑞々しいウドが何本も出てきました。どのぐらいの日数囲ってあったのか、お聞きするのを忘れましたが、貴重な体験をさせてもらいました。連作障害を避けるため、年毎に入れ替えをしているという畑と田が目の前に広がり、畑にはニンニク、タマネギ、エンドウなどが植えられていました。田ではまもなく布マルチを使っての(直播のような)水稲栽培が始まると思われます。
(栽培状況を一つずつ、丁寧にご説明頂きました。後ろ姿ですみません。。)
(籾殻の中ですくすくと育ったウド)
さて、ログハウスの中へ。びっくりするほどの焼酎、日本酒、ウイスキーがあっちにもこっちにも並んでいます。農作業のあと、グラスを片手に奥深~い思索にふける魚住さん、なのですね。
お昼は地元近くの鹿料理店「無鹿」へ。バルサミコ酢か塩麹かのどちらかの味付けを選び、それぞれ注文しました。肉はほんのりピンクがかって、臭みもなく味わい深く頂きました。
(塩麹の鹿肉。器もとっても素敵でした)
タケノコ掘りは想像以上に大変で、私はがんばってもやっと1本を掘り出せただけでした。途中で合流したハッチさんとお友達、奥田さんなど体力のある男性が力を発揮して、たくさんのタケノコを収穫できました。魚住さんが、大きく伸びたタケノコを地際で切り取り、皮をむいて身の節ごとに色の黒くなった部分を取り除き、こうしたら食べられるよと教えて下さいました。翌日炊いたらほんとに柔らかかったです!
(新たな仲間を迎えて、全員で記念撮影@魚住さんの竹林)
魚住さん、ご苦労して整えられてきた竹林で、山椒の葉まで摘ませてもらってありがとうございました。タケノコは鶏もも肉との炒め煮、美しい色白のウドは1/3を短冊に切って酢味噌和えに、残りは贅沢にもキンピラにして頂きました。新鮮なうちに頂かなくてはと、大いに張り切りました。
「自然」と「農業」の魅力を実感した一日でした。 (藤本 記)
NHK土曜ドラマ「限界集落株式会社」4話・5話
皆様
NHK土曜ドラマ「限界集落株式会社」4話と5話(最終回)が終了しました。そこで、前回投稿の妄想ドラマ「限界集落と大内家の有機JAS」の4話と5話も発表したいと思います。4話と5話はまさに有機JASが本編のテーマとなり、裏妄想シナリオも細かくなっていきます。
妄想ドラマ 第4話 萩野鉄平の有機JAS認定
正登が有機JAS認定を取得した翌年、集中豪雨で冠水をしたが、観光農園をはじめ、正登の畑の周囲からの土砂の流入は皆の協力でなんとか食い止めることができた。雨が止んだあとの写真をとり、登録認定機関「ふるさと農業センター」に送付し、1週間後には、ふるさと農業センターから検査員が来て、慣行圃場の土砂の流入のないことの確認を受け、有機履歴は継続できることが確定した。収穫物がほとんどない中、母のもちきび(もちとうもろこし)が思わぬ反響をよび、来年は村をあげてもちきびの栽培をすることになった。そんな中、村の若手生産者萩野鉄平から有機JAS認定を取得したいと相談を受けた。しかし、萩野家の畑はすべて慣行農法、鉄平が有機栽培しているのは、自家用の一部のみ、来年もちきびに有機JASをつける分としては面積が足りない。ちょうど、離農した小野さんの畑のうち20a分がずっと無農薬無化学肥料でやってきていたので、その畑を借り受けて有機JASの面積を増やすことで計画をたてた。
鉄平は、もちきびの収穫までに認定を取得できるよう取り組んでいた。しかし毎日忙しく、野菜の収穫と包装・納品、有機圃場での雑草とり、虫対策に追われた。研修生に「有機殺虫剤の木酢液をとってきて」と思わず口走ったが、ああ、木酢液は有機殺虫剤ではなくて、植物の活性力強化の目的で散布するんだったと、テヘペロと顔がにんまりした。しかしその研修生が突然の失踪。有機JASの内部規程のワープロ打ちを研修生に頼んでいたのでなれない作業が加わることになり、それでなくても忙しいのに、寝る間もなく作業をし、イライラがつのったうえ、熱中症になりかねないような猛暑の中、もうろうとした状態で家にもどり、気づかぬうちに赤い把手の農薬散布機を木酢液の散布機と間違えて畑にまいてしまった。
大宮の独立行政法人農林水産消費安全センター(FAMIC)では、登録認定機関ふるさと農業センターの事業所調査の一環として買い上げ調査の計画をたてた。今年は買い上げ調査の対象に、直売所を選択することとし、トマリ直売所もその対象に含まれた。そこで、萩野鉄平の有機もちとうもろこしから農薬が検出された。FAMICは、農林水産省消費安全局表示規格課の監視班と相談し、とりあえずこの状況を販売者であるトマリ直売所に伝えることとなった。
妄想ドラマ 第5話 有機JAS認定の行方
FAMIC事務所で、本省の監視班と合同の会議が開催された。調査結果は、うっかりミスに該当するレベルであることが聞き取り調査でわかった。これで行政処分を課すべきか、行政処分となると平成24年の加工品に対する表示の抹消命令以来である。しかし、このとうもろこしはすでに表示は自粛しており、抹消命令を出すまでもなく、書面による事実の確認のみとした。一方、登録認定機関ふるさと農業センターにも一報した。すでにマスコミでもこの件は取り上げられており、ふるさと農業センターでもアクションをはじめているとのことであった。それにしても、監視班とFAMICが合同で調査にいったことが、農業新報の記者にわかったことが解せないと会議で話題になった。当日記者が直売所に来てひと悶着あったらしい。どうやら別の取材でトマリファームに行くつもりであった記者が、農水省のユニフォームで訪問していった職員を見たのが、気づかれた原因らしい。ここは普通のスーツでいったほうが気づかれなかったかもねと、課長補佐につぶやかれた。
ふるさと農業センターにおける調査においても、故意ではないという判断になったが、ここでも激論となり、格付停止処分か認定の取り消し処分か、判定会議で意見が二つにわかれ大もめにもめた。結論として、認定の取り消し処分が決定された。弁明の機会を与える会議の通知を出したが、時を同じくして鉄平の父が脳梗塞で倒れて、弁明をする会議に参加できないと連絡があり、代理人として同じ集落内の認定生産管理者大内正登が、意見の陳述に参加した。正登は農薬の散布は故意ではないこと、散布したのは1圃場だけでもう1圃場では何も使用していないことなどから、寛大な処置を要請したが、結果は当初の結論通り取消となった。しかし、1年を超えればもう1圃場を利用して再認定申請が可能であることが付記された。
その次の年、偽装問題と騒がれた前年から徐々に売上が持ち直すようになり、秋の収穫祭を迎えた。東京の夜のクラブで瑞希がもちきびを50本、1本3,000円で売ったことを聞かされた正登は、瑞希の陰ながらの応援に感動し、復縁への思いが募るのであった。こちらの行方はと期待するうちに、湘南乃風のエンディング曲「ロード」が流れ、妄想はお預けとなるのであった。
NHK 土曜ドラマ「限界集落株式会社」で有機農業をやってます
皆様
NHK土曜ドラマ「限界集落株式会社」はご覧になっていますか?有機農業をテーマに、村の再生に取り組むドラマでたいへん面白くハマっております。
全5回ですでに3回が終了し、第3回の終わりは波乱の展開となってきております。主人公は、13年ぶりに実家に戻り有機農業を続ける大内正登、その娘美穂、そして謎のコンサルタント多岐川優の3人です。
(かんたんなあらすじ)
大内正登は、若くして有機農業を始めたが、農協とトラブルになり、借金を残したまま東京で出て行ったきり戻りません。父の一男は息子の帰りを待ち望み、いつ帰ってきてもいいように息子の有機農業を継続していました。その父が死に、葬式のために13年ぶりに実家に戻った正登は、父が有機農業を続けていたことを知り、実家に戻り有機農業を続けます。しかし、経営は厳しく一度は有機農業をやめようと決心しましたが、謎のコンサルタント多岐川の登場により、有機農業を続ける決意をしたところです。
(有機JAS)
さて、この大内正登は、有機野菜を直売所で販売するシナリオになっています。ということは、当然大内さんは有機JASの生産行程管理者の認定事業者ということになります。実家に戻ってから短い期間で認定をとるのはさぞたいへんだったことでしょう。そこには、ドラマには出てこない苦労があったことと思います。ほぼ1か月で有機JASをとり直売所で売り始める、別の闘いがそこにあったのではないでしょうか。
そこで、勝手ながら妄想ドラマ「限界集落の大内家の有機JAS」というタイトルで筋書を書いてみました。ドラマと同時進行でお届けします。
妄想ドラマ 第1話 正登の復帰と有機JASの取り直し
正登が家を出たのは13年前。ということは有機JAS制度はすでに始まっていた。若くして有機農業に取り組んだ正登は、自ら有機JAS認定を13年前に取得した。これで農協だけでなく、個人の販路も広げたいと思っていた。その矢先の東京への家出となったのである。父一男は有機農業は引き継いだものの、さすがに有機JASを継続するところまではいたらず、農協出荷のみにたより、有機表示をしないで出荷していた。ほどなく、登録認定機関から廃止届を出すように促され、正登の代理で、一男が廃止届を出していた。そして、正登は復帰。ところが有機JASは継続していないことを知り、新たに取り直しをする必要性が出てきた。しかし有機農業自体をやめるかどうかの決断でゆれているところであり、有機JASどころではなくなった。
妄想ドラマ 第2話 有機JASの認定取得へ
多岐川の登場と美穂の存在により、有機農業の継続を決心した正登、さらに多岐川が直売所で有機野菜を売りたいという構想を知った正登は、多岐川に「有機JAS認定をとらないと有機野菜は売れない」と伝える。多岐川は「ならすぐに認定をとってください」と認定の取得を促され、取得を決心する。多岐川は直売所1か月で300万円を売り上げると豪語する。これに少しでも有機野菜の販売で貢献するのにタイムリミットは1か月以内。以前取得の経験があるので簡単に取れると思っていたら、JAS法の改正がされており、講習会から受け直しだという。これはたいへんだと気合を入れなおす。そして、いろいろな人の協力により、正登は有機JASの認定を取得。1か月のうちの最後の1週間くらいは、有機JASマークをつけた「有機野菜コーナー」を設営でき、なんとかまにあった。
妄想ドラマ 第3話 嵐の中の有機JAS
直売所では、有機JASマーク付きの野菜を順調に売り始めた。直売所の壁には正登の有機JAS認定書も飾られている。母の弥生と、娘の美穂にも講習会を受講してもらい、母の弥生に格付担当者として仕事を補ってもらっている。一方正登の畑を利用した観光農園も始まり、研修生とともに週末は観光農園で親子への有機農業指導もしていた。そんな中、大雨警報が発令され、集中豪雨となった。正登は畑をみて作物がダメになったのをみて呆然とした。その時、村の重鎮菅原が自分の畑も顧みず、正登の畑にやってきた。「作物はどうだっていいんだ、一男の作った土を守れ!」と檄を飛ばされた。はっとわれにかえった正登。「父の作り上げた土を守ることは、隣接の慣行圃場の土が流入するのを防ぐことだ。有機野菜を売り続けるには、隣接圃場の土の流入と水没だけは防がなければ、また3年待たなければならない」と考えた。自然災害の場合のQ&Aがあることまではとっさに思い出せなかったが、とにかく大雨の中みんなで一男の土を守ろうと懸命の正登だった。
関西支部新年会2015@杉・五兵衛
あけましておめでとうございます。(もう1月下旬でございますが・・・)
旧JOIA関西支部は、新組織移行後(NPO法人→一般社団法人)も、従来通りの活動を続けていくことにしていましたが、昨秋に予定されていた定例会が台風で中止となってしまい、今回ようやく新組織として新年会を開くことが出来ました。
遠方の方の帰宅も考慮して(単純に昼酒がイイ!と言う方もいらっしゃいましたが)、正午よりJR長尾駅(大阪府枚方市)近くにある農家レストランの「杉・五兵衛」(http://sugigohei.com/)にて新年会を行いました。参加者は計8名。
寒風吹きすさぶ中訪れた杉五兵衛さんは、新興住宅地のすぐ横にある純然たる民家であり、土間では薪ストーブで石焼芋が焼かれていました。通された席には10m程はあろうかという、杉の一枚板のテーブルが設えられており、いかにも!!な雰囲気です。
とっとと始めた宴会もたけなわ、というところで園主さんがお見えになり、有機栽培を始められた頃(40年以上前!)からの話など興味深いお話をして頂きました。先ほどの杉のテーブルについても話が広がり、当地の地名の由来となった御神木の大杉の一部だったとのことで、改めてその風格を感じた一幕もありました。
(左前:園主ののじま五兵衛さん、左奥:執筆者の中西さん)
・・・などとしている内に、宴会は3時間を超え、そろそろお暇としかけたのですが、なんと有難いことに園内を案内して下さることとなりました。
園内は可愛いからと飼い始めたロバが現在では20頭を超え、耕畜連携の一部となっているとのことですが、参加者としては餌やりのほうが楽しかったのは言うまでもありません。ですが、参加しているメンバーのおひとり、獣医でもある相澤さんは、随分ノリノリで案内して下さった元田さんとロバについて話し込まれていました。他にも、イチゴのハウス(高設と地植)や、家庭菜園区画(栽培講習も行われており、借りるには出席が必須とのこと)、堆肥舎、野菜畑や水田、果樹園など、一周すれはほぼすべての食材が揃うバリエーションの多さには脱帽です。昼酒宴会だけのはずが、立派な研修会になって(しまい)ました!
(上写真:ロバを語る相澤さん、下:園内を案内して下さった元田さん(右から3人目))
次回の関西支部定例会は、丹波の魚住さんの農場にて、4月下旬に行うこととなりました。関西の情報を知りたい!関西に行くけど、食事でも如何?と仰る殊勝な方は、FacebookのJOIA関西のグループ(https://www.facebook.com/groups/619841721434427)か、JOIA本部までご連絡下さい。常時情報が欲しい方は、メンバーで情報をやり取りしているサイボウズLiveへの招待状を送信致しますので、ご一報頂けましたら幸いです。
中西 記
JOIAニュース 修正
2014年末、会員ほかお世話になったみなさまにJOIAニュースをお送りしました。
そのなかで、数字の誤りがありましたので、お詫びし、修正いたします。
オーガニックの市場規模の説明についてですが、下記となります。
米国では、22億.5千9百€は、225億9千€
ドイツは7億4百€は、70億4千€
フランスは4億€は、40億€
日本は、1億€(約14億6千万円)は、10億€ (1460億円)